第29回 代表的なストレス病
〜過敏性腸症候群〜
主に10〜20代 5月に多い発症 (毎日新聞5月8日分より)
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- どんな症状?
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「ひどい時には通勤途中に電車が駅に停車するたびに降りてトイレに駆け込んだ。東京都内の30歳代の男性会社員は中学生のころから試験時などにおなかを下しがちだったが、就職後は通勤にも困るほど頻繁に下痢をするようになった。」この男性のような症状の病気は「過敏性腸症候群」と呼ばれます。腸を調べても異常はないのに、腹痛やおなかの不快感に下痢や便秘を伴い、慢性的にでるおならに悩む人も少なくないなど、腸がうまく動かない病気です。
- 原因は?
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東北大教授(行動医学)によると「過敏性腸症候群は代表的なストレス」であるとし、10〜20代に多く、国内の患者数は人口の14%程度に達するとのこと。入学や入社後の5月に発症する人も多く、ストレスによって症状は悪化し、年齢を重ねたり、ストレスの原因を避けることで改善するそうです。
発症には「脳陽相関」と呼ばれるメカニズムも関係している可能性もあり、ストレスを感じると、脳から腸に信号が送られ、腸の運動に異常を生じさせてしまいます。
しかしながら厳密には不明な点も多いのが実情のようです。
- 診断基準は?
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診断は国際的な診断基準を基に行われており、治療は薬の服薬と生活指導が中心となります。
三木内科クリニック(東京都千代田区)では、患者の症状に合わせて下痢止めや整腸剤などの他に不安感が強い場合は抗不安剤なども処方しています。
薬物治療だけでなく、食生活や嗜好品を見直すこともまた重要であり、消化器を過剰に刺激しない食事、飲み物が基本であるとしています。
過敏性腸症候群の診断基準(国際基準)
★ 腹痛か腹部不快感が一定日数ある。
(一定数とは、過去3ヶ月の中のどこかの1ヶ月間で少なくとも3日以上のことである。)
★ 下記の2項目以上が当てはまっていること
@ 排便によって症状が改善する
A 排便の頻度が変わる
B 便の外見が変わる(ex,下痢がちになる)
- うつ病との関係
過敏性腸症候群には“周囲の気遣い”も欠かせず必要です。
うつ症状のある患者の4人に1人は最初にかかった医療機関で消化器疾患と診断され、そのなかの23.3%は過敏性腸症候群であったといいます。
三木院長は「中高年になって腸の状態が良くなった後に、うつ病だったとわかる患者もいる。医師や周囲の人が患者が訴える主な症状以外にも他の病気や原因に気づいてあげることが大切だ。」としています。
- 腸は“第2の脳”である
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渡辺守・東京医科歯科大教授(消化器内科)によると、過敏性腸症候群は「見た目に異常がない」とされてきたが、組織検査で炎症などの異常が見つかったという報告も増えているといいます。
感染症大腸炎を発症した後には、過敏性大腸炎になりやすいという仮設もあるほどです。
過敏性腸症候群は糖尿病やうつ病と同じくらい生活の質を低下させるが、患者の75%以上は医療機関を受診していないのが現状です。
ストレスとなる原因を避けること、食生活を見直すことが解決の第一歩といえるでしょう。
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