〜ぐっすり眠るだけで太らない〜 そんなおいしい話があるなんて。なぜこの理由が通るのか?その秘密の鍵は“自律神経”にあるのです。
太るも、やせるも、自律神経の働きで決まる
人間の身体はいつでも呼吸をし、心臓が動いている。また、食事をすれば胃液が分泌され、食べたものを消化する。こうして本人が意識していなくても生きていくために必要な身体の働きをコントロールしているのが自律神経である。
大切な生命活動を担っているだけに、自律神経は1秒たりとも休むわけにはいかない。そこで、自律神経は交感神経と副交感神経という2つのシフトで働くシステムになっている。
交感神経は、車のアクセルのように身体を活動的にする働きをする。呼吸や脈拍を速くしたり、血行を良くしたりと、その働きは日中がもっとも活発。
一方身体を休息させるブレーキの役目をするのが副交感神経。呼吸や脈拍をおだやかにして筋肉の緊張を解くといった体のリラクゼーションを担当している。
夜になると交感神経に変わってこの副交感神経の働きが活発になる。そして身体の働きはこの2つがバランスをとって働くことで保たれている。 何かの原因でこの自律神経の働きが乱れると、当然、身体のさまざまな機能にトラブルが発生。実は太ることにも自律神経が大きく影響している。
身体は体内で熱を作り、それを生きるため、あるいは日常の活動をするためのエネルギーとして使っている。そして、交感神経が活発なときは、この熱を作る働きも絶好調。脂肪細胞が蓄えた脂肪を分解して、熱のもとになる脂肪酸を造り、脂肪酸が血管を通って筋肉に送られ、熱を作り、エネルギーとして消費する・・・これが代謝を良くして、脂肪燃焼に繋がる方程式というわけだ。
やせるためには、交感神経の働きを活発にすることが重要。ところが最近の若い女性には自律神経が乱れ、交感神経の働きが鈍くなっている人が増えているという。
交感神経がきちんとはたらかないと脂肪は使われず身体に溜まる一方。例えば、交感神経の働きが低下して、熱が作られず、基礎代謝が1割減ったとすると、20歳代女性の平均の基礎代謝量をもとにした計算では、なんと、1年間で約4.8kgもの脂肪が増加することに!交感神経の働きはまさに侮れないのだ。
では、その交感神経は、どんなことで働きを鈍らせるのか?
まず考えられるのは交感神経の疲れ。これには精神や肉体のストレスが大きくかかわっている。前述したように、交感神経は日中に働きが活発になる。
職場などで長時間緊張している状態を強いられると、交感神経もその間休みなく活動している。そのうえ精神的なストレス、イライラが加われば交感神経も興奮して、それこそフル回転で働き続ける。
そして、夜になっても、遅くまでテレビを見ていたり、夜遊びしていたりすると・・・当然、交感神経もさすがに疲れてくる。 ただ、交感神経はどんなにオーバーワークでも身体がおきている限り働き続ける。すると、本来は昼夜交代で働くはずの交感神経と副交感神経のバランスが乱れてしまう。こうしたストレスが蓄積されていくと、自律神経も疲労して、疲れがとれない、太りやすいなど全身にトラブルが起きる。
私達の生活には他にも自律神経の働きを乱す原因がいっぱいある。そもそも自律神経の働きの一番大きな役割とは身体を常に一定の状態に保つこと。寒いところにいると交感神経が活発に働き、身体に熱を作るように促す。鳥肌が出たり、寒くて震えたりするのも交感神経の信号が筋肉に伝わるためにおこるもの。
ところが、エアコンのおかげで夏でも涼しく冬も暖か。これでは自律神経の出番がない。また、どこへ行くにも車で済ませる、歩かないなど、運動不足で筋肉や身体の器官に刺激を与えない生活も自律神経の働きをあまり必要としない。こうした状態が続くと、自律神経は本来の機能を失い、働きを鈍らせる。
更に恐ろしいことに、自律神経の疲労は身体のホルモンバランスにも影響する場合もあるのだ。代謝や性機能など、大切な生命活動のコントロールはこのホルモンを介して行われるので、そのバランスの乱れは身体だけでなく、精神面にまで影響を及ぼすから大変だ。眠ってもなんだかすっきりおきられない。肩こりや冷え性に悩まされる。足が浮腫みやすい。こうした症状は自律神経の働きが悪くなり、ホルモンバランスも乱れている証拠である。
とにかく、何とかして自律神経の働きを高めなくては“やせ体質”にはなれない。
それには日々の生活に“活動と休息”のメリハリをつけることが大事になる。自律神経に備わった働きを正常に機能させることが最大の鍵となる。
夜は身体を休ませ交感神経をきちんと休息させ、副交感神経の活発な夜はぐっすりと眠ることが交感神経の働きを高めることになる。
だから「よく寝る人は太らない」は本当。ただし、それには自律神経が正しく機能していることが大前提となる。
交感神経と副交感神経がバランス良く働いていれば良く寝るだけで“やせ体質”になっていくというわけなのだ。
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